おそらく読んだことがある方はおおいと思います。
2014年に「ビジネス書ランキングの年間2位」、2015年には「1位を獲得」した大ベストセラー本です。
amazonのとんでもない数のレビュー数からもそれが伺えます。
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著者は哲学者であり、日本でのアドラー心理学研究の第一人者の「岸見 一郎」さんです。
内容
この本はアルフレッド・アドラーが創始した、個人心理学(アドラー心理学)の本です。
心理学と聞くと難しく感じるとは思いますが、この本は難しい言葉などはほとんどなく本当にスラスラ読めます。
こういう要素も大ベストセラーになった要因かと思います。
構成は「アドラー心理学を研究する哲学者」と「ある青年」の対話形式です。
哲学者曰く
「世界はシンプルであり、人生もまたシンプルである。そして人はいつでも変わることができ、幸せになれる」と。
この言葉に反発を覚え、哲学者に食ってかかる青年、というシュチュエーションです。
青年は自身の見た目や、性格などに大きな劣等感をもっており、哲学者の「人はいつでも変われる」「幸せになれる」という言葉が自身の現状や過去と照らし合わせた時どうしてもその言葉が受け入れられづにいます。
受け入れられないどころか、哲学者の考えは「間違っている」と論破し、「その間違えを認めさせ屈服させる」という姿勢で青年は哲学者と話しをしていきます。
青年の「論破してやる!」という攻撃的な姿勢に対し、哲学者はアドラー心理学の立場から冷静に的確に青年の問いに答えていきます。
アドラー心理学のあまりにも斬新な考え方に驚きを隠せない一方で、徐々に引き込まれていき、
「自分も変われるかもしれない」と希望を抱きだす、という内容です。
感想
私も含めそうではないかと思うのですが、「劣等感」を持っている人間は卑屈になりがちで極力人との接触を自然に避ける行動をとっているように感じます。
私自身この本を読むまでは「劣等感=悪い物」というイメージをもっていましたが、「必ずしも悪いものではない」ということ、劣等感とコンプレックスは違うということを学びました。
そして今抱えている劣等感やそれに紐づいて作られたと感じる「今」は過去の出来事(トラウマなど)が原因ではなく、「今の自分がその不幸な状況を自分自身で選択している」という思想。
これは一般的な「原因があって結果がある」という考え方からは全く視点が違いますし、私自身は驚きというより「見えていなかったものが少し見えた」といった感情をもちました。
アドラー心理学は「目的論」です。
アドラー曰く「何が与えられているかではなく、与えられたものをどう使うか」。
ゆえに生まれながらの不幸は存在しない。不幸も含め全ては自分自身が選択したものである。
なので「変わりたいけど変われない」と憂いている人は「変われない」のではなく、「変わらない」を選択しているということになります。
なぜ「変わらない」を選択したか。
アドラー心理学曰く、
少しくらい不満や不自由なことがあっても変わらないままのほうが楽だと思っている。
このままの自分でいれば目の前の出来事にどう対対処すればいいか、その結果どんなことが起こるかが経験から推測できる。
一方「変わる」を選べば新しい自分になることになる。そうなれば経験値はゼロゆえに、目の前の出来事にどう対対処すればいいか、その結果どんなことが起こるかが予想できなくなる。
「変わる」ことでもっと苦しく、もっと不幸な事が待っているかもしれない。
つまり人はいろいろと不満はあったとしても「変わらない」でいる方が楽であり、安心なのだと。
「変わる」ことで生まれる「不安」と「変わらない」ことでつきまとう「不満」。
故にあなたが今不幸なのは、過去や環境のせいではない。ましてや能力が足りない訳でもない。
あなたはただ「変わろうとする勇気」が足りないと・・・。
私はこの箇所を読んだ時に、「なるほど」と思ったのと同時に、自分自身の行動と照らし合わせて見た時、「実感」のような感覚もありました。
この本の凄い所は、今までと全く異なる視点を提供してくれることもそうですが、自身の行動の核心を突かれた感じになり、「実感」した感覚が得られるところだと思います。
この箇所は本のほんの一部の箇所ですが、その他にも最初は「??」と思う感じで入っていっても最終的には「実感」を感じれるところが沢山あります。
またこの本の一番の核は「すべての悩みは対人関係にある」です。
この本を読み終わると人生に起こる悩みは対人関係(人間関係)が起因していると感じられるようになります。
そして人間関係の重要性を認識することになるかと思います。
まとめ
人は一生の間に何冊の本を読むかは個人差があります。
沢山本を読む人でも「良書」と思える本に出合えるのはそれほど多くないと思います。
またその「良書」も人それぞれ違うと思います。
世の中には似た内容の本や当たり前の事はややこしく言いまわしている本が沢山あります。
この本のレビューを見ても
「当たり前の事を書いている」や「どこが心理学?」などと批判的な内容が多少なりあります。
「当たり前の事」はその人の知識量に左右される所だと思いますし、心理学に詳しい人にしてみれば、いろいろと言いたいこともあるかと思いますが、私にとっては「良書」でした。
少なくとも私には「当たり前」の事が書いてある内容の本ではありませんでした。
値段的にもそれほど高い本ではないとおもいますので、一度目を通してみる価値は十分にあると感じました。
最後にこの本のなかで一番響いたアドラーの言葉です。
誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。
わたしの助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく。
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